ゆきゆきて神軍

ishidatax2005-08-13

昨日ニュースステーションを見ていたら、
亡くなった方の名前のなかに
奥崎謙三さんの名前をみつけました。
6月16日没。全くしらなかったです。


奥崎謙三さんといえば「ゆきゆきて神軍」。
制作年度をみると1987年、今から18年前。
ずいぶんと前に観た記憶がありますが、まだ作られてから18年
(映画館で観たのは17年前?)しかたって
いないんだといった感じがします。


内容は流石にかなり前なので記憶は曖昧なのですが、最初の結婚式の
場面で「新郎は前科一犯、仲人を務めます私奥崎謙三は、前科二犯」。
いきなりこれで、観てる人のなかからは笑いが起こってくる。
常識を覆す展開、ある意味常軌を逸した奥崎さんの行動は
自分の常識規範をこえているので、笑うしかなかったのです。


昭和天皇戦争犯罪を問う。戦地で密かの行われていたカンバニリズム
(人肉食)、戦争終了後に行われた上官により部下の処刑。
こういったことが仮借なく問われ曖昧な返答は一切許さない。
そこには間違っているにしろ、妥協を許さない真実に対する姿勢を
感じました。
このドキュメンタリー映画の最後のところでは、それがいきすぎ
暴走してしまい殺人未遂事件をおこしてしまう。
刑務所に入れられ最後まで見守ってくれていた
奥さんも亡くなり、一人ぽっちになってこの映画は終わります。


出所後については、漫画家の根本敬さんが接触していたようで、
根本さんの本からいくらかの動向は知っていました。
しかしその情報では、真実に対する求道者(間違ってはいましたが)
から、完全に「あっちの世界」にいってしまった姿が。



平成も17年になって私の昭和が終わりました。