昨日、NHKのBSで昨年見そびれていた、
ビスコンティの山猫完全復刻版がやってました。
この日のために、42型の大画面プラズマテレビを
大枚はたいて購入したといっても過言ではないです。
その期待にたがわぬ映像美。
あまりの美しさに画面に3時間あまりくぎづけ状態。
どの場面どの場面でも、それこそ重厚なヨーロッパ絵画のような
美しさと完璧さ。画のつくりに一部の隙もありません。
内容はシチリアの名家の貴族が、時代とともに取り残されていく
哀惜を表現したものなのですが、その偏執狂的な完璧な画のつくりに
圧倒されてしまって、そっちはあとで気がつくくらい。
俳優もこの映画の中では、画の一部といった感じでしょう。
こういった昔の時代を取り上げた映画の場合、
最近のものは何がしかの貧乏くささが、画面のどこかに漂ってる
ものなのですが、この映画にはそれはまったくありません。
監督自体が貴族階級の出だからできることなのでしょう。
もちろん予算も湯水のごとく使ったことでしょう。
42型大画面プラズマテレビ、大活躍ではありましたが、
やっぱり大画面で観たかった。
またどこかで上映してくれないでしょうか。
アメリカからやってくるバカ映画ばかり上映するんじゃ、
映画館もあまりに能がなさすぎる。