バットマン ビギンズ

ishidatax2005-06-26

クストファーノーランという
監督さんが撮ったバットマンビギンズ観てきました。
メメントは観ていませんので、多分観るのは初めてです。


評判がいいという話は聞いていましたが、
娯楽作品としてはとっても面白かったです。


この映画のバットマンシリーズ、なんといっても
ティムバートンが撮った、一番初めの作品の貢献度が
とびきり高いです。
最初観た時アメリカンヒーローをダークヒーローに置き換えて
描いたセンスに驚きました。
能天気の典型のようなアメリカンコミックそのままだたったら、
多分一作で終わってしまっていた。
そしてこのあと作られるヒーローものに多大な影響を与えました。
流石はアメリカでもニューヨーカーのセンスだな〜と
すごく感心したおぼえがあります。


まずダークヒーローとして、くらい部分を描くことによって
陰影がでて画面にも人にも奥行きがでてきます。
戦闘服、武器、車、それぞれデザインもすばらしく、
このセンスもあきらかにニューヨーカのものでしょう。
亡くなった淀川がこの映画の解説で「モダン」といわれてたとおり、
映画全体が実にセンスよかった。


今回のバットマンビギンズ。
このダークなイメージ、デザイン残したまま、スピードの要素も
取り入れたりして娯楽性を高ることに成功してます。
以前の意図的にチープ(に見える)なつくりの映像に
グラフィック技術を取り入れながらも
全体の雰囲気は壊さないように気を使ってます。
暗いんだけども面白い。病んでるんだけども心地いい。
そんな感じ。


やはり一番最初のバットマンの造形がすごく優れてるからなのでしょうね。
繰り返し繰り返し、創作に耐えうるキャラクターでとっても魅力ある。


とてつもない大金持ちで、若くてハンサム、頭がいい。
字面からは、この野郎です。
でこ実に暗い、暗い、暗い。そこがとってもいい。
アメリカンコミックそのままでは、ホント興ざめでしたでしょうね。
この暗いという部分で、完全にスーパーマンスパイダーマンに勝ってる。


全然関係ないですが、
この大金持ちつながりで思い出したのがサンダーバード
これもバットマンと同じで道楽で人助けやってる点では同じです。


この登場人物、普段は何やってんだかわからないです。
画面からは遊び暮らしてるようにしか思えない。
どっかの間抜けが事故を起こさないと仕事がない。
間抜けが事故起こすと、なんかロケットとか、大型貨物ジェット機
潜水艦、地中をドリルで掘削する機械なんかで救助に行きます。


今の価格でロケット=5000億円、
大型貨物ジェット機=500億円
潜水艦=300億円くらいはするのでは。


いくら人助けでも、やっぱ費用対効果ってもんがあるべきじゃないのって、
子供心に思いながら観てた。


お金持ちが金にものいわせて正義を行う。
これってアメリカの文化か?