バッド・エデュケーション

ishidatax2005-06-09

ペドロアルバドルの新作です。
前作のトークトゥハーは個人的には
近年ではもっとも優れた作品であり傑作でした。


観終わった印象としては
「うーん」といった感じ。
前作に限らずくらい話が
多い監督さんですが、
暗さもここに極めりといった感じです。
もちろんネガティブな意味ではありません。


少年時代の同級生で教会の寄宿学校で
一緒だった男の子の初恋相手が主人公のエンリケ(映画監督)を
尋ねてくるところから始ります。
同級生は学校時代は思い思われ、相思相愛でしたが
神父さんの横恋慕によって切り離されてしまう・・・・


映画の中に映画の入ってて、それが現実の事件ともリンクしてる。
手法的にはこってます。映像も美しいし、音楽もすばらしい。
役者さんの演技もこれまたすばらしいです。


映画として同性愛が大きな主題となってるので、
女性ほとんどオマケでしかでてこなかったです。
この辺は私にはよくわからないですので、
「そなんだー」で観るしかありませんでしたが。
それにしても内容すっごく重たい重たいです。
宗教的、同性愛的、薬物依存、これらの社会問題に
愛憎が複雑、複合的に絡まってドーンと重たい。


アルバドルがえらいのはこの人、商業映画であっても重たい主題から
絶対逃げずにとりきります。そこが私がもっとも信頼するところです。
それと映像・音楽のセンス。これもとってもいい。



これが本国スペインで大ヒット。その他のヨーロッパの国でも
当たってると(公式HPでそういってる)いうことですが、
こういった映画に人が沢山入るのがすごいです。


私の好きなフランス映画が死んでしまった今、
ヨーロッパ映画はスペインです。