- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2001/10/25
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NHK、BSの深夜は今週フェリーニの映画。
今日は「そして船は行く」
フェリーニの映画は殆んど観ていたが、
この映画だけはずっと観そびれていたのでラッキー!
すばらしい映像美。
けばけばしい色彩美は、この人の特徴だけど、
この映画はずいぶんと色調は押さえている。
それにしてもセットにしろ衣装にしろ凝っていて、一部のすきもない。
それに対して、書割の海や船、軍艦が対照的で面白かった。
フェリーニの映画はフリークス的な人物のオンパレードで、この映画もそう。
でもこの映画では他の映画での病的とも思える造形された人物はなく、
登場人物たちは、風変わりな芸術家の集団といったおもむき程度。
それぞれの才能の自己顕示欲もある種のかわいらしささえ感じるくらいで
好感がもてる。
フェリーニの映画で言われるのは、一種の難解さや、心理学的要素。
でも私がもっともいいと思うのは当たり前だが、映画としての画の力だ。
音楽も俳優も映画の中では従属物に過ぎない。
もちんそれらもよいのだが映像だけで、2時間以上これだけみせてくれる
映画は最近ではまったくない。
失敗したと思うのは、20年前に大きなスクリーンで見なかったこと。
月曜日は「魂のジュリエッタ」、昨日は「オーケストラリハーサル」だったが、
眠気には勝てなかった。
でも今晩は「ジンジャーとフレッド」。
この映画も詳細は忘れてしまったが、とてもよい印象をもった覚えがあるので
眠気を我慢。
楽しみだ。
NHKのBSは絶対深夜のがいい映画をやっている。
深夜とメインプログラムは本来逆だろうといつも思う。